2014-01-15

[本]「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー

「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー
「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー

オススメ度:★★★☆☆

全国の高校偏差値ランキングで全国でもほぼ1位(参考)の77の開成高校野球部のノンフィクションの物語。全体練習は週に1回、守備練習はやらない(やる暇がない)、サインプレーはなし。というそれだけで信じられないのだが、それでも夏の甲子園東京都大会でベスト16まで行ったことがある開成高校。
この本を読んでも、はっきり言ってなんでそこまで勝ち上がれたか理解不能なのだがそんなことはどうでも良く開成高校野球部の変な野球部員たちと変な監督の物語として非常に面白い。読んでいて何度か笑ってしまった。
そもそも普通に戦っては勝てない。ふんだんな環境と戦力を持つ強豪野球部と同じことはやらない。早い回で大量得点を取って10点取られても15点取り返す野球を目指す。練習は”必要十分”な練習をする。

守備は各ポジションの選手個々では、3~8回くらいしか守備機会がないのでそこに注力しても差が出ない。そして、バントなど細かい野球を目指しても僅差のゲームでは勝てないので最初から全員長打を目指して大量得点のみを狙う。

強いチームと同じことをやっても勝てないというのは、野村元楽天監督も言っているが、もともと勝ち目がないチームなのでギャンブルをうって勝ちに行くしかないという割り切りのもとに野球をしている。ある種、何が野球で勝つ可能性に繋がる重要なファクターかを分析してそこに注力しているのでセイバーメトリクスではないが、マネーボールでビリー・ビーンがやろうとした野球に相通ずるものを感じる。自分も含めて普通の人が才能溢れる人たちと勝負する上では何かを捨ててどこか一つで勝とうとするしかないというとても大事なメッセージがある物語だと思う。読み物としても面白いのでオススメ。野球をやったことがない人が楽しめる内容になっているが、野球部在籍経験のある人は特に面白いと思う。

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