2012-11-21

[本]ブロディーの報告書


まえがきでボルヘスが
”年を取って、作者もボルヘスであることへのあきらめの境地に達したのだ”
と言っているように珍しくストレートな物語達が集まった短篇集。”あきらめの境地”の境地と言いつつも、これを出した以降に充分奇妙な物語の入った『砂の本』を出しているが。
特に好みだったのが表題にもなっている『ブロディーの報告書』
ヤフー族という原住民族(おそらく架空の民族)の言語についてを中心に観察結果を報告書に著述していっている話なのだが、思い浮かばないような観点からの観察をしているのがとても面白い。(うまく説明出来ないが)

もう一つ、冒頭の『じゃま者』という短編も雰囲気が好みである。この短編はまた何度か読み直したくなる。

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